ビエレ・アルバトロシー

ビエレ・アルバトロシー
Biele Albatrosy
RIAT1993会場でタキシング中のビエレ・アルバトロシー
(1993年7月24日 イギリス フェアフォード空軍基地)
活動期間1991年
国籍チェコスロバキアの旗 チェコスロバキア (1991年-1992年)
スロバキアの旗 スロバキア (1993年以降)
軍種 チェコスロバキア空軍 (1991年-1992年)
スロバキア空軍 (1993年以降)
任務曲芸飛行展示飛行
基地コシツェ航空基地
彩色白、青、赤
使用作戦機
練習機L-39C/CM/ZA/ZAM
輸送機An-26 (サポート機)

ビエレ・アルバトロシースロバキア語: Biele Albatrosy)は、かつてチェコスロバキア空軍/スロバキア空軍に存在したデモンストレーションチームである。チーム名は、白く塗装された使用機 L-39 アルバトロス練習機に由来する。

概要

1980年代後期、チェコスロバキア空軍内部でアクロバットチームの創設が検討されはじめた。空軍は1990年11月27日から、コシツェ航空基地の第2訓練航空連隊の操縦士を基幹としてチームの創設に向けて準備を進めることとなり、1991年初頭にはチームの編成を終えた。チーム初の展示飛行は1991年8月3日にボルコーツェ飛行場で開催された9th World Parachuting Championshipsで、このときは3機のL-39Cで会場上空のフライパスだけを行った。チームの元メンバーは、この日をビエレ・アルバトロシーの誕生日としている(後述)。この展示飛行後、コシツェ航空基地の設備強化工事に備え、チームはプルジェロフ航空基地へ移動した。

1992年、チームは6機のL-39Cにより初のアクロバット飛行をモラヴィア・スレスコ航空ショーで行った。チェコスロバキアは1993年1月1日にチェコスロバキアに分離することとなったが、チームはスロバキアの所属となった。チームは1993年から積極的に国外の航空ショーにも出場しはじめ、1995年にはソロ演技のための7番機がチームに加えられた。

1996年7月17日、チームの訓練中に2番機と6番機が空中で接触事故を起こした。2番機は墜落して失われ6番機は不時着したが、両機の操縦士は脱出に成功し、6番機は修復されてチームに復帰した。1997年、コシツェ航空基地の工事が完了し、チームは同基地に復帰した。

2000年6月3日、スリアチュ航空ショーでの演技中に3番機が地上に激突し、操縦士1名が死亡した。2001年、チームの機数は5機に減らされた。

2004年4月15日、チームはコシツェ航空基地での展示飛行を最後に解散した。ただし、チームの塗装を施したL-39各型が2005年8月に開催されたラドム航空ショー(pl:Radom Air Show)にビエレ・アルバトロシー名義で8機出場するなど、その都度機数を増減させながらヨーロッパ各地の航空ショーに出場し続けた。

2011年8月3日、ビエレ・アルバトロシーの誕生日を祝してチームの元メンバーが集まり、「ビエレ・アルバトロシーが地上に降りた」ことを宣言した。

画像集

  • 1993年7月、フェアフォード空軍基地に着陸するチーム所属のL-39C #4357。
    1993年7月、フェアフォード空軍基地に着陸するチーム所属のL-39C #4357。
  • 1994年7月、フェアフォード空軍基地で開催されたRIAT1994会場上空を飛行するチーム所属のL-39C #4355。
    1994年7月、フェアフォード空軍基地で開催されたRIAT1994会場上空を飛行するチーム所属のL-39C #4355。
  • 1995年7月、フェアフォード空軍基地で開催されたRIAT1995会場でのチーム所属のL-39C #0101。
    1995年7月、フェアフォード空軍基地で開催されたRIAT1995会場でのチーム所属のL-39C #0101。
  • 2005年8月28日、ラドム航空ショー会場でのL-39ZA #1701。
    2005年8月28日、ラドム航空ショー会場でのL-39ZA #1701。
  • 2010年5月29日、ピエシュチャニ航空基地を離陸するL-39CM #5252。
    2010年5月29日、ピエシュチャニ航空基地を離陸するL-39CM #5252。

参考文献

  • 航空ファン 通巻第621号 2004年9月号、文林堂、2004年。
  • Gérard PALOQUE 『AEROBATIC TEAMS』、Historie & Collections、2010年。ISBN 978-2-35250-168-8

外部リンク

  • Biele Albatrosy公式ホームページ (更新停止)
軍隊
ジェット機プロペラ機回転翼機
* ベラルーシの旗 VVS i PVO ベラーヤ・ルス(英語版)
  • アルゼンチンの旗 FAA クルス・デル・スル(英語版)
  • オーストラリアの旗 RAAF ルーレッツ(英語版)
  • ブラジルの旗 FAB エスカドリラ・ダ・フマサ(英語版)
  • ブルネイの旗 TUDB アラップ=アラップ・フォーメーション(英語版)
  • チリの旗 FACh アルコネス(英語版)
  • 中華人民共和国の旗 PLAAF 天之翼飛行表演隊
  • クロアチアの旗 CroAF クリラ・オルイェ(英語版)
  • フランスの旗 FAF Cartouche Doré(英語版)
  • インドネシアの旗 TNI-AU ジュピター・エアロバティックチーム(英語版)
  • イスラエルの旗 IAF IAF エアロバティックチーム
  • 日本の旗 JMSDF ホワイトアローズ
  • ヨルダンの旗 RJ ロイヤル・ヨルダニアン・ファルコンズ
  • メキシコの旗 FAM クアウポポカ飛行隊(英語版)
  • モロッコの旗 RMAF マルシェヴェルト
  • マレーシアの旗 TUDM クリス・サクティ(英語版)
  • ニュージーランドの旗 RNZAF レッドチェッカーズ(英語版)
  • ポーランドの旗 PAF オルリク・エアロバティックチーム(英語版)
  • 南アフリカ共和国の旗 SAAF シルバーファルコンズ(英語版)
  • スイスの旗 SAF PC-7チーム(英語版)
  • タイ王国の旗 RTAF ブルーフェニックス(英語版)
  • 中華人民共和国の旗 PLAGF 風雷飛行表演隊
  • ロシアの旗 VVS ベルクーツ(英語版)
  • インドの旗 IAF サラン(英語版)
  • インドネシアの旗 TNI AU Dynamic Pegasus Aerobatic Team(英語版)
  • ポーランドの旗 AoPLF ゼスポウォ・ポカゾヴィ・スコルピオン(英語版)
  • ポルトガルの旗 PoAF ローターズ・ド・ポルトガル(英語版)
  • スペインの旗 SpAF パトルーラ ASPA(英語版)
  • イギリスの旗 AAC ブルーイーグルス(英語版)
  • イギリスの旗 RN ブラックキャッツ(英語版)
  • 解散した軍隊のチーム
    ジェット機プロペラ機回転翼機
    * カナダの旗 RCAF ブルー・デビルズ(英語版)
  • カナダの旗 RCAF Siskins(英語版)
  • イギリスの旗 RN The Sharks(英語版)
  • 民間
    ジェット機回転翼機プロペラ機
    • フランスの旗 ブライトリング・ジェットチーム(英語版)
    • ロシアの旗 ルス(英語版)
    • アメリカ合衆国の旗 パトリオッツ・ジェットチーム(英語版)
    • アメリカ合衆国の旗 スターファイターズ・インコーポレーテッド(英語版)
  • アメリカ合衆国の旗 アメリカ陸軍スカイ・ソルジャーズ
  • * イギリスの旗 ザ・ブレイズ(英語版)
    • アメリカ合衆国の旗 ザ・ホースメン・エアロバティックチーム(英語版)
    • アメリカ合衆国の旗 スカイタイパーズ・エアショーチーム(英語版)
    • 南アフリカ共和国の旗 フライング・ライオンズ・エアロバティックチーム(英語版)
    • チェコの旗 フライング・ブルズ・エアロバティックチーム(英語版)
    • アメリカ合衆国の旗 エアロシェル・エアロバティックチーム(英語版)
    • イギリスの旗 エアロスーパーバティック・リミテッド(英語版)
    • アメリカ合衆国の旗 リマリマ・フライトチーム(英語版)
    解散した民間のチーム
    ジェット機プロペラ機
  • アメリカ合衆国の旗 French Connection(英語版)
  • リスト: 曲技飛行隊