ファイヤーブランケット

ファイヤーブランケットの使用風景
ファイヤーブランケットの使用風景

ファイヤーブランケット (英語:Fire blanket) とは、耐燃性の素材で作られた簡易消火用具であり、火に被せて消火する。

以前は主に石綿(アスベスト)で作られていたが、現在はグラスファイバーや難燃性合成繊維のアラミドなどで作られる。

概要

燃えにくい布を火が付いた物に被せる事で、酸素の供給を遮断して消火する。

メリット
  • 再利用できる
  • 後片付けが簡単
デメリット
  • 火に近寄る必要があり、危険にさらされる。
  • 布で覆える程度の物しか消火できない(車を覆えるサイズまで商品化されている)。
  • 人間などの生物を救助する場合は、口元を覆わないようにする必要がある。また、冷却するわけでは無いので、熱傷の治療は別途行う必要がある。
代替
  • 水で濡らした毛布や布団も消火に使われる[1]。江戸時代の火消などでは、水莚(みずむしろ)・濡莚というものを使用した。

注意点

  • 揚げ物を揚げる油による発火に対しては不向きであると、 オランダ食品・消費者製品安全局は伝えている[2]。ドイツの事故保険会社であるBerufsgenossenschaft Nahrungsmittel und Gastgewerbe(ドイツ語版)の試験では、高温すぎると燃えてしまうことが報告された[3][4]

標準化

欧州標準化委員会によって標準化された EN 1869:2019 Fire blankets で一定の性能が確認される[5]

出典

  1. ^ “火災がおこったら(消火編)”. 公式ウェブサイト. 東海市. 2020年8月9日閲覧。
  2. ^ Belangrijke veiligheidswaarschuwing: blusdekens niet geschikt voor frituurbranden
  3. ^ BGR 111: Arbeiten in Küchenbetrieben - Brandschutz.
  4. ^ BNG - Neue Erkenntnisse über Löschdecken: Bei Fettbränden sind sie ungeeignet.
  5. ^ EN 1869:2019 Fire blankets 出版社:欧州標準化委員会(CEN) 発効日:14-Aug-2019
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