1967年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)優勝決定戦の第64回ワールドシリーズ(英語: 64th World Series)は、10月4日から12日にかけて計7試合が開催された。その結果、セントルイス・カージナルス(ナショナルリーグ)がボストン・レッドソックス(アメリカンリーグ)を4勝3敗で下し、3年ぶり8回目の優勝を果たした。
両チームの対戦は、1946年以来21年ぶり2回目。この年からシリーズ優勝チームには、優勝トロフィー "コミッショナーズ・トロフィー" が贈られるようになった[2]。シリーズMVPには、第1戦・第4戦・第7戦の3登板全てで完投勝利を挙げ防御率1.00という成績を残したカージナルスのボブ・ギブソンが、3年前の前回優勝時に続いて選出された。1シリーズ3先発登板で3勝は、1957年のルー・バーデット以来史上8人目である[3]。またギブソンは最終第7戦において、チーム3得点目のソロ本塁打を自ら放ったあとでレッドソックスの反撃を2点にとどめ、投球だけでなく打撃でも優勝決定に大きな役割を果たした[4]。
試合結果
1967年のワールドシリーズは10月4日に開幕し、途中に移動日を挟んで9日間で7試合が行われた。日程・結果は以下の通り。
日付 | 試合 | ビジター球団(先攻) | スコア | ホーム球団(後攻) | 開催球場 |
10月04日(水) | 第1戦 | セントルイス・カージナルス | 2-1 | ボストン・レッドソックス | フェンウェイ・パーク | |
10月05日(木) | 第2戦 | セントルイス・カージナルス | 0-5 | ボストン・レッドソックス |
10月06日(金) | | 移動日 | |
10月07日(土) | 第3戦 | ボストン・レッドソックス | 2-5 | セントルイス・カージナルス | ブッシュ・メモリアル・ スタジアム |
10月08日(日) | 第4戦 | ボストン・レッドソックス | 0-6 | セントルイス・カージナルス |
10月09日(月) | 第5戦 | ボストン・レッドソックス | 3-1 | セントルイス・カージナルス |
10月10日(火) | | 移動日 | |
10月11日(水) | 第6戦 | セントルイス・カージナルス | 4-8 | ボストン・レッドソックス | フェンウェイ・パーク |
10月12日(木) | 第7戦 | セントルイス・カージナルス | 7-2 | ボストン・レッドソックス |
優勝:セントルイス・カージナルス(4勝3敗 / 3年ぶり8度目) |
第1戦 10月4日
映像外部リンク |
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MLB.comによる動画(英語) |
3回裏、レッドソックスの先発投手ホセ・サンティアゴが自ら同点ソロ本塁打を放つ(26秒) |
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E |
セントルイス・カージナルス | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 10 | 0 |
ボストン・レッドソックス | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 6 | 0 |
- 勝:ボブ・ギブソン(1勝) 敗:ホセ・サンティアゴ(1敗)
- 本塁打
BOS:ホセ・サンティアゴ1号ソロ - 審判
[球審]ジョニー・スティーブンス(AL)
[塁審]一塁: アル・バーリック(NL)、二塁: フランク・ウモント(AL)、三塁: オーギー・ドナテリ(NL)
[外審]左翼: エド・ランギー(AL)、右翼: ポール・プライアー(NL) - 昼間試合 試合時間: 2時間22分 観客: 3万4796人
詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
第2戦 10月5日
映像外部リンク |
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MLB.comによる動画(英語) |
レッドソックスのカール・ヤストレムスキーが4回裏に先制ソロ本塁打、7回裏に3点本塁打を放つ(57秒) |
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E |
セントルイス・カージナルス | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 |
ボストン・レッドソックス | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 3 | 0 | X | 5 | 9 | 0 |
- 勝:ジム・ロンボーグ(1勝) 敗:ディック・ヒューズ(1敗)
- 本塁打
BOS:カール・ヤストレムスキー1号ソロ・2号3ラン - 審判
[球審]アル・バーリック(NL)
[塁審]一塁: フランク・ウモント(AL)、二塁: オーギー・ドナテリ(NL)、三塁: エド・ランギー(AL)
[外審]左翼: ポール・プライアー(NL)、右翼: ジョニー・スティーブンス(AL) - 昼間試合 試合時間: 2時間24分 観客: 3万5188人
詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
第3戦 10月7日
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E |
ボストン・レッドソックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 2 | 7 | 1 |
セントルイス・カージナルス | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | X | 5 | 10 | 0 |
- 勝:ネルソン・ブライルズ(1勝) 敗:ゲイリー・ベル(1敗)
- 本塁打
BOS:レジー・スミス1号ソロ
STL:マイク・シャノン1号2ラン - 審判
[球審]フランク・ウモント(AL)
[塁審]一塁: オーギー・ドナテリ(NL)、二塁: エド・ランギー(AL)、三塁: ポール・プライアー(NL)
[外審]左翼: ジョニー・スティーブンス(AL)、右翼: アル・バーリック(NL) - 昼間試合 試合時間: 2時間15分 観客: 5万4575人
詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
第4戦 10月8日
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E |
ボストン・レッドソックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 0 |
セントルイス・カージナルス | 4 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | 6 | 9 | 0 |
- 勝:ボブ・ギブソン(2勝) 敗:ホセ・サンティアゴ(2敗)
- 審判
[球審]オーギー・ドナテリ(NL)
[塁審]一塁: エド・ランギー(AL)、二塁: ポール・プライアー(NL)、三塁: ジョニー・スティーブンス(AL)
[外審]左翼: アル・バーリック(NL)、右翼: フランク・ウモント(AL) - 昼間試合 試合時間: 2時間5分 観客: 5万4575人
詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
第5戦 10月9日
映像外部リンク |
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MLB.comによる動画(英語) |
6回表無死一塁、カージナルス先発投手スティーブ・カールトンがジョージ・スコットをニゴロ併殺に打ち取る(31秒) |
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E |
ボストン・レッドソックス | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 | 6 | 1 |
セントルイス・カージナルス | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 3 | 2 |
- 勝:ジム・ロンボーグ(2勝) 敗:スティーブ・カールトン(1敗)
- 本塁打
STL:ロジャー・マリス1号ソロ - 審判
[球審]エド・ランギー(AL)
[塁審]一塁: ポール・プライアー(NL)、二塁: ジョニー・スティーブンス(AL)、三塁: アル・バーリック(NL)
[外審]左翼: フランク・ウモント(AL)、右翼: オーギー・ドナテリ(NL) - 昼間試合 試合時間: 2時間20分 観客: 5万4575人
詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
第6戦 10月11日
映像外部リンク |
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MLB.comによる動画(英語) |
レッドソックスのリコ・ペトロセリが2回裏と4回裏にソロ本塁打を放つ(43秒) |
4回裏、カール・ヤストレムスキーのソロ本塁打でレッドソックスが同点に追いつく(20秒) |
2打者アウトのあと、レジー・スミスもソロ本塁打を放ちレッドソックスが勝ち越し(19秒) |
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E |
セントルイス・カージナルス | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 4 | 8 | 0 |
ボストン・レッドソックス | 0 | 1 | 0 | 3 | 0 | 0 | 4 | 0 | X | 8 | 12 | 1 |
- 勝:ジョン・ワイアット(1勝) 敗:ジャック・ラマベ(1敗) S:ゲイリー・ベル(1敗1S)[注 4]
- 本塁打
STL:ルー・ブロック1号2ラン
BOS:カール・ヤストレムスキー3号ソロ、レジー・スミス2号ソロ、リコ・ペトロセリ1号ソロ・2号ソロ - 審判
[球審]ポール・プライアー(NL)
[塁審]一塁: ジョニー・スティーブンス(AL)、二塁: アル・バーリック(NL)、三塁: フランク・ウモント(AL)
[外審]左翼: オーギー・ドナテリ(NL)、右翼: エド・ランギー(AL) - 昼間試合 試合時間: 2時間48分 観客: 3万5188人
詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
第7戦 10月12日
映像外部リンク |
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MLB.comによる動画(英語) |
3回表、カート・フラッドの適時打でカージナルスが先制(16秒) |
5回表、カージナルス先発投手ボブ・ギブソンがソロ本塁打を放ち、3点目の援護点を自ら挙げる(30秒) |
6回表、フリアン・ハビアーのソロ本塁打でカージナルスが6点差に突き放す(35秒) |
9回裏、ギブソンがジョージ・スコットを空振り三振に仕留めて試合終了、カージナルスの優勝が決定(40秒) |
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E |
セントルイス・カージナルス | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 3 | 0 | 0 | 0 | 7 | 10 | 1 |
ボストン・レッドソックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 3 | 1 |
- 勝:ボブ・ギブソン(3勝) 敗:ジム・ロンボーグ(2勝1敗)
- 本塁打
STL:ボブ・ギブソン1号ソロ、フリアン・ハビアー1号3ラン
- 審判
[球審]ジョニー・スティーブンス(AL)
[塁審]一塁: アル・バーリック(NL)、二塁: フランク・ウモント(AL)、三塁: オーギー・ドナテリ(NL)
[外審]左翼: エド・ランギー(AL)、右翼: ポール・プライアー(NL) - 昼間試合 試合時間: 2時間23分 観客: 3万5188人
詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
脚注
注釈
- ^ 殿堂入りはGMとしてではなく、外野手としての功績が評価されてのもの。
- ^ 殿堂入りは監督としてではなく、二塁手としての功績が評価されてのもの。
- ^ 殿堂入りは指導者としてではなく、二塁手としての功績が評価されてのもの。
- ^ MLBにおいてセーブが公式記録となったのは1969年のことである。そのため、今シリーズでのセーブは参考記録である。
出典
- ^ MLB.com, "World Series trophy profile," MLB.com, October 27, 2015. 2019年1月1日閲覧。
- ^ Ronald Blum, "Kluber could become 1st since Lolich to win 3 Series starts," Associated Press News, November 2, 2016. 2020年2月1日閲覧。
- ^ Cliff Corcoran, "Where Madison Bumgarner's stellar World Series ranks all-time," Sports Illustrated, October 30, 2014. 2020年2月1日閲覧。
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、1967年のワールドシリーズに関連するカテゴリがあります。
- Baseball Almanac(英語)
- Baseball-Reference.com(英語)
- 1967 World Series - IMDb(英語)
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ワールドシリーズ優勝(11回) | |
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ワールドシリーズ敗退(08回) | |
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できごと | |
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球団 | |
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文化 | |
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永久欠番 | |
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レッドソックス球団殿堂 | |
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ワールドシリーズ優勝(09回) | |
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ワールドシリーズ敗退(04回) | |
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できごと | |
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